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歯茎に炎症のあるインプラント治療とは?

歯茎に炎症がある歯を抜歯後、歯槽骨と軟組織の十分な回復を待ち、6~8週間ほど待った後にインプラントを植え付ける安全な方法です。

細菌が原因で、歯茎の炎症が進んだ歯周疾患が進行していくと、歯槽骨を溶かし、歯がぐらついて、歯周病菌が歯の周辺に増殖し、炎症を引き起こします。

歯茎に炎症がある歯は、適切な時期に治療を行うことが必要で、治療を行わなかった場合には歯が抜けてしまい、インプラント治療をしなければならなくなります。

歯周疾患による抜歯の基準は、歯のぐらつきが3mm以上の場合や歯周病菌の深さが5mm以上で、歯の寿命が5年以内と予想される場合です。歯茎に炎症がある状態で抜歯を行った場合、通常6–8週間ほど期間をあけ、軟組織が治癒された後、インプラントを植え付けます。炎症が激しく、歯槽骨をほぼ失った場合には、骨移植をし、3ヵ月程度期間をあけた後に、インプラントを植え付ける場合もあります。

歯茎に炎症のあるインプラントの特長

歯茎に炎症があるインプラントの多くの場合は、 歯槽骨の移植が必要です。その理由は歯茎の疾患により歯を取り囲んでいる4つの壁(外側、側面、近心側、遠心側)のうち一部の壁が失われ、歯を支える歯槽骨が溶けている状態のため、そのままインプラントを植え付けると、インプラントの一部が骨に囲まれず、むき出しとなり、歯槽骨に固定されにくいためです。骨移植後には通常3~4ヵ月、炎症がひどかった場合には6ヵ月程度の治癒期間が必要であり、その後、インプラントが簡単に固定されれば、人工補綴物を被せます。特に、歯茎に炎症があったインプラントの場合、インプラント周囲炎を予防するため、6ヵ月ごとに経過チェックと検査が必要です。

歯茎に炎症のあるインプラントの治療の流れ

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炎症がある歯を抜歯し、抜歯部位の歯茎の炎症が完全に治まり、歯槽骨が安定するまで抜歯後6~8週間ほど待ちます。

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歯を抜いた部位にインプラントを植え付けます。

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インプラント周囲に不足した歯槽骨を移植し、移植した骨とインプラントが定着するまで待ちます。

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植え付けたインプラントが、歯槽骨の中でしっかりと固定するまで3ヵ月から6ヵ月ほど待った後、インプラントが固定したことを確認し、補綴物を被せ、インプラント治療を終えます。

歯茎に炎症のあるインプラントのQ&A

1. 虫歯のある歯を抜いた後は、歯茎の治療はしなくても大丈夫ですか?

歯周疾患がある場合、歯茎の炎症部位を取り除いた後に治療を受けます。 歯茎の疾患が悪化し、歯が3mm以上ぐらつく場合は抜歯し、抜歯とともに炎症部位をきれいに取り除く治療を行います。炎症のない清潔な状態でインプラント治療を受けたとしても、炎症が再び生じかねないため、インプラント手術後は口腔管理をより念入りにし、6ヵ月ごとに定期検診を受ける必要があります。


2. 歯茎のみに炎症がありますが、歯を必ず抜いた後インプラントをしなければなりませんか?

歯茎の炎症の程度によっては簡単なスケーリング治療になることもあります。 しかし、歯茎の炎症が激しく、歯槽骨を溶かし歯がぐらつくようになると、抜歯をする可能性が高いです。歯周疾患により抜歯をする場合は、歯が3mm以上ぐらついたり、歯周病菌の深さが5mm以上で、歯の寿命が5年以内と予想される場合です。こういった場合、インプラントを行うために抜歯をするのではなく、抜歯をし、失った歯の部分を治療するために、インプラント治療を行います。


3. 歯茎に激しい炎症がある場合にインプラントを行うとどのくらいの期間が必要ですか?

通常、歯茎の炎症が激しく、抜歯をした場合は6–8週間ほどの回復期間をおいた後、インプラントを植え付けます。歯槽骨の炎症が激しい場合は3ヵ月ほど期間をおいた後にインプラントを植え付けます。